誰もが長生きして健康に暮らしたい

2011.03.31

今日では、医療ニュースには計画的に期限が設けられているように思える。−エレン・グッドマン(1994年4月17日)?今や医療ニュースは消耗品のようだ。私の考えでは、豊胸材物語はその背景にあった社会的状況を考えればほとんど必然の産物だ。その形は、現代アメリカ社会における多くの重要な特徴とほぼぴったり一致する。特徴の一つはメディアが健康ニュースを伝える方法だ。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌が豊胸材の危険性を熱心に吹聴した。危険なことは記事になるが、安全なことは記事にならない。メディアの表現手段が途方もなく成長するにつれ、リポーターは記事を求めてますます必死に競争しなければならない。あらゆる重大ニュースは、どこでもかしこでも一律に報道され、消耗品のように急速に消えてなくなりがちだ。埋めるべき時間とスペースがまだ残っているリポーターは、とるに足らないこまごました事柄と、今までよりもっと根拠のない憶測をどんどん引き伸ばし、膨らますはめになる(O.J.シンプソン公判の、時に退屈だが、徹底的な報道を目の当たりに見るように)。特に、健康に関するニュースは、有名人の殺人や政治絡みのセックススキャンダルのように、メディアにとって豊かな鉱脈だ。なぜなら興味はすでにそこにあり、宣伝する必要がないからだ。誰もが長生きして健康に暮らしたいと願う。誰もが健康に有害な要因を避けたいと思う。このようにしてメディアは、特に医療関連の危険についての記事を貪欲に競う。朝、どのネットワークのテレビ番組をつけても、どの新聞を取り上げても、健康への新しい危険に関する記事がほぼ毎日ある。日々報道される記事は、目を見はるほど速く、猫の目のように変わる。今日の危険は昨日の危険を消してしまいがちだ。アスベスト絶縁材料が肺癌の原因だという恐怖は、鉛にさらされると精神遅滞を起こすという恐怖にとって代わられ、次には家庭内の電気器具と電線からの電磁場で白血病と脳腫瘍になるという心配にとって代わられる。なんと言っても同時に全てのことを心配するのはむずかしいのだから。ベトナムで枯草剤として用いられたエージェント・オレンジが種々の病気の原因であるという心配も、湾岸戦争の退役軍人がよく解らない慢性病に苦しんでいるという心配にとって代わられる等々。リンゴに対するエイラー(よく実らせるための化学薬品)、地下室にあるラドン、アルコール、エストロゲン、タバコの煙、ホットドッグ等々、何でも癌の原因と言われる。妊娠女性は、医療ニュースが生み出す心配の種に特に過敏になる。用心しなければならない物のリストは事実上無限にある。
[参考情報]
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