吉野家ティー・アンド・シーと資本・業務提携した讃岐うどんの「はなまる」は、宝飾関係からの転進だ。品揃えの一部に尖った商品を置け。購買頻度で顧客を分類すると、頂点に位置するのが“スーパーヘビーユーザー”と呼ばれる人である。先進的でかつマニアックな消費集団といっていいだろう。この層が全体に占める割合は5%、多めに見積もっても10%程度だが、意外な影響力を持っている。「そんなマニア客を相手にしていたら、残りの多数派(一般顧客)は買ってくれないのではないか」と危惧する向きがあるかもしれないが、逆なのである。
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スーパーヘビーユーザーには「セレクトショップ」などが打ち出している独自のライフスタイルテイスト(趣味)に共感して、同じ店舗で購買を繰り返し、つま先から頭のてっぺんまでそのブランドで揃えようとする傾向が見られる。その傾倒ぶりが加速してくると、はては子供服やインテリアの壁紙までそのテイストで揃えたいと思うようになる。この行動が「平均的顧客層(大衆消費者)」にとって、「いつかは私も」という憧れの対象になっており、「少数派をひきつけておくことが多数派の購買欲を喚起する」という図式ができあがっているのだ。5〜10%と思われるスーパーヘビーユーザー層をターゲットにした店は、それ以外の客にとってもいずれ憧れの店となってくるのである。したがって、より多くの消費者の購買意欲を高めるためには、スーパーヘビーユーザー向けの、ピンポイントで尖った品揃えも必要になる。これを「フラッグシップ(旗艦)戦略」という。