日本を大きく上回るリサイクル大国

2011.10.01

日本を大きく上回るリサイクル大国だが、肝心のごみの総量は、1996年に4440万トン、2001年に4940万トンと、ほぼ横ばい状態だ。一方、家庭ごみのリサイクル率は1990年に13%だったから、リサイクルは熱心といえる。「拡大生産者責任になると、ごみにならない製品が作られ、ごみの発生量が減る」。日本ではそう思い込み、ドイツの制度をそっくりそのまま導入せよ、と主張する市民団体や学者がいるが、生産者責任を強めたからといって、ごみはそう簡単には減らない。そのことをドイツのデータは示している。それにリサイクル大国を自慢しても、リサイクル施設で働く労働者の大半は、トルコ人や旧東ドイツの人々だ。低賃金で雇い、一部の廃棄物業者が大もうけする。そんなおかしなごみの世界の実態を知らずに、日本も後追いしようとしている。リサイクル大国・ドイツの現実は、複雑で根が深い。ハンブルク市のカールーヒペルン都市・廃棄物部長は言う。「エアリアルリサイクルは進めるべきだが、コストが高くつき、すべての焼却施設を廃止することはできない。焼却施設はエネルギーを回収する機能もある。コストとリスクのバランスを考えながら、どうしたら市民にとっていちばんいいかを考え実行することが大切なんだよ」