目標であるかぎり改善の道のりは遠い

2012.01.20

患者との温かい関係が求められているのに、知識だけを重視する教育になっているのです。患者の気持ちは、このような知識と試験ばかりの教育からはうかがい知ることはできません。たとえば、学生に目隠しをしたまま街を歩かせれば、眼の不自由な患者の気持ちがわかります。お互いに採血をし合えば注射の痛みがわかります。お互いに裸になって診察をしあえば患者の気持ちが理解できます。森鴎外の『高瀬舟』を読ませ、感想を言いあえば、終末医療が何であるかがわかるはずです。

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このような簡単で基本的なことをなおざりにして、医師国家試験ばかりを目指すので、医師としての知識はあっても、患者の気持ちがとらえられないのです。知識偏重教育は少しは改善に向かっていますが、医師国家試験が目標であるかぎり改善の道のりは遠いと言えます。