理学部の考え方

2011.04.26

同じ理科系統でも理学部の考え方はまたちがう。紛争の原理に立ちかえって、そもそもこの紛争のよってきた理由は何か、学生はなぜこのような要求をするのか、などと考え、議論する。工学部が行動的であるとすれば、理学部は理論的である。それは教授会側だけでなく、学生も同じである。こういうことを書いたのは、専門の選択ということが、大切だということをいいたかったからである。専門が人間をつくるという点もあるが、自分の性格にあった専門をえらぶということが、きみたちの一生にとってこのうえなく重要である。専門課程の勉強は、こういう専門の学問の考え方を身につけることであり、そのためにはある程度の時間が必要と考えられる。みそやぶどう酒の醸造でも、速成はおいしくない。時間をかけることが大切である。学問も同じことなのである。専門課程の比重が大きくなっているもう一つの理由は、大学で教えておかなければならない専門分野の情報が、どんどん多くなってきた、ということである。旧制の大学は専門のことだけを教えていたが、三年制であった。それが新制では二年になり、しかも、情報の量は格段にふえてしまった。だから、専門課程の先生は、大学出というにふさわしい教育をあたえるには、二年ではとてもたりない、と主張する。
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